6月26日、いわき芸術文化交流館アリオスにおいて「第31回大成師聖先師孔子祭」が行われました。この行事は本校の建学の精神である儒学倫理を再確認するうえで、最も大切なものとなっています。本校の生徒である中学生、高校生はもちろん、いわき短期大学や東日本国際大学の学生の方々、一般参加の方々もご出席くださり、アリオスが満席になるほどでした。
記念式典後に講演会が行われ、今年は中西進先生と森田実先生から貴重なお話をお伺いしました。
まず、中西進先生からは「孔子における晴朗」をテーマに、論語の中で最大の価値を置いている言葉は「善」であり、「善」は「美」を上回り、美しき言葉という意味があるというお話や、論語の一文を引用されながら、自分の考えをむやみに正しいと信じて他を否定するのではなく、まず自分と違う意見を肯定して考えることが大切であるということをお話しくださいました。その後、森田実先生からは「世界平和のための地球文明研究所の課題」と題し、西洋文明は相手を支配することを特徴とするが、東洋文明は「調和」を特徴とするものであり、聖徳太子の17条の憲法の第1条にも「和をもって貴しとす(以和為貴)」と記されている。これは儒学にも通じる大切な考え方であるということをお話しくださいました。
生徒のみなさんも、1年に1回の孔子祭で多くのことを得てくれてことでしょう。今後の人生に活かすべき貴重な一日でした。